新年明けましておめでとうございます。
みなさまお元気に新年をお迎えのことと存じます。
さて、昨年は年明け早々より第2次新横田基地公害訴訟提訴を目指して原告募集、原告団結成等々、慌ただしく活動し、家族そろってゆったりとお正月を過す気分ではなかったかと思います。
しかし、その結果、原告1000名の目標を超える原告団が結成でき、既に2回の口頭弁論を済ませ、被害解消に向け力強くスタートできました。
その一方で年末には、安倍政権が憲法で保障する国民の知る権利を取り上げる特定秘密保護法を強行成立させ、また日米同盟強化を旨として、沖縄の負担軽減、普天間基地の危険除去を口実に辺野古新基地建設のゴリ押しをし、沖縄県民の総意を踏みにじるとともに県民の心を引き裂く暴挙を行いました。
21世紀になって、戦争の惨禍から抜け出し平和な世界が実現できるものと思ってまいりましたが、イラク、アフガニスタンへの武力侵攻や中東、アラブの民主化運動の高まり、アフリカでの紛争の多発、極東アジア地域などでの不安定化などで混迷が続いています。こうした背景が、日本の政治に影を差し、国民の声を無視し、近隣諸国との軋轢をも省みず、安倍政権の野放図な軍事優先政策となって表れていると思います。
今や「国防」「国益」の名のもとに、安倍政権は国民の生活を二の次とする政策に狂奔している状況です。基地被害に対し「騒音は違法」との判決が確定しているにもかかわらず、何らの対策もせず放置してきた政府を不問とする仕組みを構築したことになり、今後の裁判は厳しいものとなることが予想されます。
したがって、訴訟勝利のためには、ひるむことなく一人一人が被害の事実をしっかりと訴え、裁判所に伝えていくことが何よりも必要不可欠です。同時に原告の結束を強め、一致団結して闘っていくことが重要です。
同時に社会的には、1月19日に行われる沖縄・名護市長選挙で、辺野古新基地建設絶対反対の沖縄県民の総意を代弁し、かつ、名護市政を民主的に推進する現市長の再選を果たすこと、また東京では、徳洲会からの裏献金疑惑で辞職した猪瀬都知事に替る新都知事選挙(2月9日)において、清廉潔白であるとともに横田基地の騒音問題など住民、都民目線の政策実現に向け積極的に取り組む新知事を実現することが、安倍政権の暴走にブレーキをかける、強烈な都民の意思表示になると思います。
年初早々から、自身の生活を守り将来への展望を開くため、自らの意思を行動で示すことが求められているものと改めて自戒しております。
今年は訴訟の進行上、原告の被害状況を陳述書に書き表し、被害の深刻さを明確にして裁判所へ提出することを活動目標として取り組みます。また、騒音調査の一環として飛行騒音を確認したときはカレンダーに記録し被害地域の面的広がりが把握できる活動「騒音カレンダー」の作成にも全体で取り組む予定です。
この1年、ご家族みな様がご健康で過ごされますことを祈念いたしますとともに大変でしょうが裁判の傍聴と合わせ、陳述書及び騒音カレンダー作成にご協力くださいますようお願い致しましてご挨拶と致します。
第2次新横田基地公害訴訟原告団
団長 大野 芳一